カジノロワイヤルの手帖

banの映画感想&小説漫画音楽路上日常雑感。

ストイックなのが玉にキズ『ジョン・ウィック』

JOHN WICK

監督:チャド・スタエルスキ。主演・キアヌ・リーブス。愛する妻に先立たれたジョン・ウィックさん(キアヌ)は寝ても覚めても悲しみにくれていましたが、生前の妻が「あなたには愛する対象が必要よ。車じゃダメ」と贈ってくれた子犬を唯一の慰めとして立ち直ろうとします。がそこは好事魔多し。ジョンの愛車の69年型ムスタングに目をつけたロシアン・マフィアのバカ息子が夜中にジョンを急襲。犬を殺して車を奪うのでした。これを知ったマフィアの親分の父ちゃんは「このバカタレが!」と息子をボコにします。「あの男はなぁ…」そうです。ジョンさんは元「殺し屋を狩る殺し屋」という古今ケンカを売ってはいけないランキングの永世首位みたいな人だったのです。父ちゃんが頭を抱えバカ息子がポカンとしている一方で、ジョンさんは地下室に秘匿していた武器の封印を解いて…。

 

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マナーが人間を作るんですよ『キングスマン』

KINGSMAN: SECRET SERVICE

 

監督:マシュー・ヴォーン。主演:コリン・ファース、タロン・エガートン。高級紳士服のテーラーであるコリンさんは仏頂面と眼鏡が似合う嫌味たっぷりな英国紳士ですがそれは表の顔。実は正義の為に暗躍する組織「キングスマン」のエージェントなのでした。しかしある任務中キングスマンに欠員が出てしまいます。そこでコリンさんは命の恩人の息子であるタロン君を一流のキングスマンにすべく仕込み始めるのでしたが、彼は秘めた才能を腐らせたままボンクラ生活を送っており…というお話。

 

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もっと観たい!『百日紅〜Miss HOKUSAI〜』

原作:杉浦日向子。監督:原恵一。声の出演:杏、松重豊。江戸時代の絵師、葛飾北斎は今や世界的に有名な歴史上の人物ですが、その娘のお栄(葛飾応為)もまた非凡な絵師なんだぜ、という史実をもとに、この親子とそれを取り巻く人々、江戸の風俗、そして怪異を描いたのが杉浦日向子の原作。それをお栄と、その妹で盲目のお猶(なお)を中心にすえて一本の映画として再構成したのが本作ですね。もともと杉浦日向子の原作が好きで繰り返し読んでおり、このたび映画化されると聞いて期待と心配半々で待ち構え、公開と同時に飛びついてみたわけでございますね。原作と違って主人公のお栄が美形に変更されていたりとか、オリジナルストーリーがだいぶ入っているとか、いろいろ不安要素もあったわけですが…。

 


映画『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』新予告編 - YouTube

 

 

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凄くありふれた内容の、全然ありふれてない映画『Keiko』

Keiko 【初DVD化】

 

監督:クロード・ガニオン。主演:若芝順子。ケイコさんは京都で一人暮らしをする23歳の会社員。映画館で痴漢にあったり、高校の恩師を誘惑してとりあえず処女を捨ててみたり、惚れた男とイイ仲になるものの妻子がいると知って別れてみたり、会社の若い男に迫られてもイマイチその気にならなかったりと、どうにも満たされない日々を送っておりました。その隙間を埋めるように会社の先輩と同性愛の経験を経て共同生活を送るようになり、楽しい毎日に気持ちは満たされるのですが、先輩が優しすぎてこのままじゃあたしダメになっちゃう。と親の勧める見合い相手と結婚するのでした。おわり。

 

 

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しげるは関係なかった『愛のメモリー』

愛のメモリー Blu-ray

監督:ブライアン・デ・パルマ。出演:クリフ・ロバートソン、ジュヌビエーブ・ビジョルドジョン・リスゴー。1959年。実業家のクリフ・ロバートソンは愛する妻(ジュヌビエーブ・ビジョルド)と一人娘と幸せに暮らしておりましたが、突然妻と娘が誘拐されてしまいます。警察は犯人を追い詰めるものの、のんきな捜査方針がたたってこれを取り逃がしたうえ、追跡の途中で車が爆発して犯人妻子全員が死ぬのでした。…16年後。残されたクリフさんは罪の意識に苛まれつつも実業家として成功。共同経営者のジョン・リスゴーとイタリアへ営業旅行に出かけます。そこで出会ったのがなんと妻に瓜二つの女性サンドラちゃん(ジュヌビエーブ・ビジョルド)。いまだ過去に囚われているクリフさんは思わずサンドラちゃんをナンパ。アッという間にイイ仲となり周囲の反対を押し切って強引に結婚しようとします。しかし結婚前夜、16年前と同じような手口でまたも花嫁が誘拐されてクリフさんは半狂乱に!さてどうなる?というお話。

 

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