カジノロワイヤルの手帖

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「エジプト十字架の秘密」エラリイ・クイーン

エジプト十字架の秘密 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-16)
エラリイ・クイーンの国名シリーズ代表作、らしい。首なし死体という道具立てや、サスペンスフルな終盤の追跡劇はなかなか面白かったのですが、犯人が途中で判っちゃってしかもそれ大正解ときた。ただし判ったと言っても推理のロジックでではなく、小説のロジックでですが…。つまり首なし死体のトリックというのはよく使われるものなので手垢でヨレヨレになっちゃってて、よっぽどひねったものでないと読めてしまいますよう、ということです。この作品はそういう首なし死体もののハシリ、ということで評価が高いのでしょう。たぶん。