カジノロワイヤルの手帖

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ウルトラヴァイオレット

ウルトラヴァイオレット (竹書房文庫)
※本家向きに書いた文章をブログの方だけにアップしてみるテスト。


ずいぶん久しぶりに映画館に行ったなあ、と思って日記読み返したらなんと一年ぶりでしたよ。おそらく大学入って映画を観始めてからでは最長のブランク。そんな映画離れが進んでいたオイラをまた劇場に向かわせたのがこの『ウルトラヴァイオレット』なわけで、監督のカート・ウィマーの前作『リベリオン』のガン=カタのシーンだけをDVDで繰り返し繰り返し繰り返し観ている愚かな自分としては正直ことし一番観たーい映画だったのですよ。流出していたラッシュ映像を観ると、さらに舞踊のように洗練された(ように見える)ガン=カタを、こともあろうにミラ・ジョヴォヴィッチちゃんがピスパスお決めになられており、むっはー!こいつはどうしてくれよう!待てん!待ちきれん!と鼻息でろうそくの火も消えます。しかし全米公開の折の余りにパッとしない興行成績に一抹の不安がよぎりましたが、まあそこはそれ、ヒットしたから出来がいいとは限らんしのう。と心を落ち着けて待ちこがれておったのですね。


で、観てきました。以下感想。


感想1)
なんやねんこの初期PS2みたいなCGは…。この安っぽさはどっかで見たことが…とおもったらやはり香港製でした。なんかスタッフクレジットみても香港スタッフとおぼしき名前が大量にでてきます。調べたら撮影、プロダクションデザイン、CG、すべて香港映画のスタッフで、3人いる製作総指揮のうち1人も香港の人。というわけでこの映画、ハリウッド映画のフリして実は香港映画といっても全く問題ないテイスト。まあこんなふうに書いちゃうと誤解を生みそうですが、しかしわたしゃー香港映画の猥雑でパワフルなところは本当に大好きな訳です。けれど例えばアレだ、ちょっとケンタッキーでチキンでもと思ってセットを頼んだらなぜか八宝菜が出てきちゃって、おいおいオイラが今食べたいのはハリウッド味なんだよう、香港味だなんて聞いてないよう。と言う感じで何かが心にわだかまります。


感想2)
じゃあその香港味はアクションにも反映されておるのか?例えば『クローサー』のクライマックスみたいな観客が息も出来ずに死ぬような悶絶アクションが出てくるのか?と思ったらこれがそうでもなかった。期待のガン=カタも、『リベリオン』における居合い斬りのような研ぎ澄まされた感じではなく、むしろダンスのようなケレン味で、ハデハデなんですがどうも違う気がする。これってもしかして『攻殻機動隊』なんじゃねえの?と思うシーンもしばしば。なのでガン=カタを期待して観に行くと納得いくのは中盤のビル屋上での対中国人マフィア戦くらい、ということになり、それ以外はミラちゃんあまりにも強すぎ!の世界が続くので「わかったから。もうわかったから」という気分になります。ただ、その中国人殲滅のシーンだけは正調ガン=カタの発展系が観られるので、ガン=カタファンはこのシーンだけでも見る価値アリです。


感想3)
しかし、全編これ画面がフィルターでボケボケになってんのは何でなんだ。ミラちゃん顔に小ジワでもできなすってその隠蔽工作なのだろうか。色彩コントラストもどぎつくてむやみにギラギラです。まさかとは思うが『CASSHERN』の影響か。影響なのか。


感想4)
ストーリーに関しては、なんというか、その、今回は運が悪かったと思って諦めてください。


感想5)
と、ここまでほぼ不満ぶちまけまくりでしたが、好き嫌いでいうと確実に好きな映画です。OPのアメコミ、意味なく体色をころころ変えるミラちゃん、珍火器の数々(とくにサブマシンガンから刀が生えてくるあたりが超燃え)、重力をねじ曲げて高層ビルの壁面でバイクアクション、などケレン味はたっぷり。ギラギラぼけぼけの画像も、スクリーンではなくDVDになってテレビモニターで観た時に実は映えるのではないでしょうか。


感想6)
というわけで、ハデハデアクション、ギラギラ画面、あふれる香港風味、無いよりはマシというストーリー、という『リベリオン』からは180度違う映画になっちゃってましたが、これもまあ成長痛みたいなもんだろと前向きにとらえて次回作に期待したいと思います。がんばれカート・ウィマー!ガン=カタはまだまだいけるぜ!このひと、『リベリオン』のときに家の裏庭でガン=カタの練習してたらしいですが、その様を隣人に見られて不審がられてもくじけないで頑張って欲しいと思います。