カジノロワイヤルの手帖

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「日本の昔話」柳田国男

日本の昔話 (新潮文庫)
民俗学の始祖による日本の昔話スタンダード集。小さい頃見聞きしたいろんなお話が詰まってますが、特筆しておきたいのはその美しく格調高い日本語。とくに「はしがき」における、大人が子供に諭して聞かせるような、優しく、ふくよかで、包容力のある日本語の響きには思わず涙がこぼれそうになります。というかこぼれたよ。いま現在、あらゆる意味でこういう文体を使う事はもはやできないと思われるだけに、日本語がかつて持っていたであろう格調の高さが惜しまれてなりません。言葉は生き物で、年月とともに変わってゆくのが宿命ですが、それがこうして書物になって記録され、後世の人間が失われた美徳を発見してガビーンとなる、と。今我々が書いているような日本語も後世の日本人がみたらガビーンとなってくれるのでしょうかね。どうなんでしょう。判りません。