カジノロワイヤルの手帖

banのスットコドッコイ映画感想&小説漫画音楽路上日常雑感。

「みんな元気。」舞城王太郎

みんな元気。 (新潮文庫)
文庫化された舞城作品は多分全てチェックしてると思いますが、こないだ読んだ「九十九十九」といいこの本といい、物語が凄い勢いで悪夢化してて果たして読者はついて行けてるのか心配になります。自分もこの本は途中から「考えるな。感じるんだ」というスタンスに切り替えないとついて行けなかったのでこの先どうなってゆくのか舞城よ!とやや心配。しかしそう言いつつも表題作はなにかこう心にキリを揉み込まれるような心持ちにさせられます。思うにこの人の育った家庭環境は物凄くハードコアなものではなかったのかと、そう思わざるを得ない家族同士の愛憎のリアリティに、余りにもツボを突いた少年少女の心理描写。これだけでも読む価値はあります。…あまりに切実すぎて夜眠れなくなるけどな。