カジノロワイヤルの手帖

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「葉桜の季節に君を想うということ」歌野晶午

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)
スカした題の本め!とか思ってたんですが浪漫堂の店長に「ビックリするよ〜」とオススメされてたので買って読んでみたら…ほんとにビックリだ!悪徳商法の業者に殺された老人の仇を討つため、業者の内偵を始めた元・私立探偵、という21世紀の日本を舞台にしたハードボイルド小説…という内容は面白いんですが、ラスト近くまで読み進んでも、はて一体これがどうビックリできるのやら、全く判らない。…にもかかわらず、最後にはここまで読んできて自分の中に組み立てられていた作品世界のイメージを根底からひっくり返されて大ビックリ。読み終わったあと思わず頭からもっかい読み返しましたね。しかも単なる一発のトリックを弄する作品に留まらず、トリックも含めた物語全体が社会へのメッセージになっている所も凄い。やるな歌野!「長い家の殺人」は正直あまり感心しなかったんですがコレにはやられました。これがあるからミステリ読むのはやめられないんですよう。