カジノロワイヤルの手帖

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ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間

ディレクターズカット ウッドストック 愛と平和と音楽の3日間 [DVD]
前々から興味はあったのですがやっと鑑賞。単なる野外ライブではなくてヒッピー40万人のお祭り騒ぎになっているところが面白いです。男女問わず全裸で歩き回る者、あやしげなクスリをキメ過ぎてレスキューに運ばれる者、どしゃぶりの雨の下で泥んこになって遊んでる者、こっそり森の中へシケ込むカップルなど、時代は変われど昔から若者の無軌道さは変わらんのう、と感動を呼ぶ一本。下手したら今の若者の方が大人しいかも知れまへん。とはいえ全体的にハッピーというかラブ&ピースというか何も考えてないというか、そんな感じでノンキに観ていられます。当時のヒッピーの皆様の様子をつぶさに記録したという点で貴重な記録映画といえるでしょう。


で、肝心のライブアクトのほうですが、顔ぶれは確かに凄い。ジミヘン、ジャニス、スライ、CSN、ザ・フー、ジョー・コッカー、サンタナ、ジェファーソン・エアプレイン…等々お好きな方にはたまらないラインナップ。しかし選曲は微妙に有名曲を外してたりするのでナゼの嵐が吹き荒れるのでした。例えばジャニス・ジョプリンは何故か「ボールとチェイン」が入ってない。ジェファーソン・エアプレインも「あなただけを」「ホワイト・ラビット」といった代表曲が外れている。ザ・フーも「マイ・ジェネレーション」が入ってない…たしか演奏してるはずなんだけど。なので観ていて「あれ、あの曲飛ばすの?」と募るモヤモヤ感。


そんな中、トリをつとめたジミ・ヘンドリックスがもう好き放題ギター弾いてて圧倒されます。「パープル・ヘイズ」もちゃんと入ってて良かった良かった。この曲の最後はジミヘンが自由闊達にギターをこね回してこね回してこね回して、もうほとんどギターソロというよりは何かのモンスターの咆哮みたいになった挙げ句最後は全く別の曲になって終わる、というジミヘン恐るべしを具現化したような恐るべきパフォーマンスでした。


でもこういう大掛かりな野外ライブっていいですよねえ…。ロックのお祭りですもんねえ…。今年はRSRに行けるといいなあ。