カジノロワイヤルの手帖

banのスットコドッコイ映画感想&小説漫画音楽路上日常雑感。

さらば箱舟

さらば箱舟 [DVD]
初夏の寺山修司祭り第3弾。前の2作(『書を捨てよ町へ出よう』『田園に死す』)に比べて前衛映画度はグッと低くなり、明確なストーリーをもった象徴劇になってましたが、よく判らない度はこれまでの寺山中最大の値をマークしていました。いや理屈云々を抜きにして観るとたしかに感じるところはある。血縁で縛られた閉鎖的な村社会が崩壊してゆくさまが象徴的に描かれ…と思って観てたらラスト、世界が一周したかのような状況の変貌ぶりにビックリ。『田園に死す』のラストを唐突でなくした上に徹底的に押し広げた、という感じで観ているこちらはまたも画面の向こうの寺山からワンツーをビシビシ喰らった気分に。


出演者は実に豪華ですが、山崎努原田芳雄小川真由美石橋蓮司と濃過ぎる面子が揃っており、濃いを通り越して面妖の世界に突入しています。特に小川真由美ムッチリと脂ぎってて実にエロエロしく、夫の山崎努と絡むんですが、いとこ同士の結婚のために村のオキテに触れて貞操帯をはめられてしまっているため最後まではどうしても、という寸止め感がまたエロさを物凄く増大させており大変です。山崎努原田芳雄の対立もできればかかわり合いになりたくない感じの殺気がみなぎってて大変。とにかく大変な映画でしたよ。