カジノロワイヤルの手帖

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アナコンダ2

アナコンダ2 [DVD]
でました!多くの映画ファンが待望していなかった続編の登場です。続編とあって主役のアナコンダちゃんが今度は一族郎党を引き連れて大勢で登場します。原題も"ANACONDAS"と複数形になっており、まるで『エイリアン2』のようです。DVDのジャケも蛇だらけの大サービスであり蛇嫌いの方は手に取っただけで肌に粟ふくスグレモノでして、このようにアナコンダちゃん大増殖にたいそう気合を入れたのち力尽きたのか監督や俳優が全然知らない人ばかりという全く正しい続編根性です。前作はジェニファー・ロペスジョン・ヴォイトアイス・キューブといった今考えるとなぜこの人たちがこの映画にと思う豪華スターでしたが、今作の顔ぶれの判らなさは逆に割り切りが感じられて好感が持てます。


話は「欲に目のくらんだ科学者たちが幻の蘭をもとめてボルネオの奥地にノコノコ入っていったところアナコンダの群れに襲われ散々な目に遭う」と10秒で要約可能。進行も最低限の人間関係にさらっと触れるだけであとは蛇!ジャングル!毒グモ!船転覆!蛇!犠牲者出る!衛星電話故障!また犠牲者出る!とスピーディ。そんなヒドい目にあったので「もう帰りたい派」と「欲に目がくらんだ派」にグループが分かれて揉めているうちにまたひとり死人が。という王道の展開には忘れかけていた大切な物を教えられる思いです。


結局欲に目がくらみ果てたボンクラの暴走で全員がアナコンダご一家のお住まいに突入してしまうワケですが、もしここに藤岡弘、隊長がおられたらコイツら全員正座で説教だなあと感無量で観ておりましたところ、でました!常識はずれの大きさに育ちなすったアナコンダのご一家がうじゃらうじゃらと狭い所にのたくっております。蛇嫌いの方はここでまた肌にブツブツがでること必至。もちろんアナコンダちゃんはご立派なCGであるワケですが、動きやヌメヌメ感などがとても良く出来ており、その昔ハリボテのワニを画面の外からえいえいっと動かして何とかしていた時代からは隔世の感があります。


上映時間も一時間半余りとタイトで、スピーディな展開と見せ場の連続で飽きさせない作りになっており、典型的なB級映画でしたが結構楽しめる快作でした。あとこのようなB級映画を突然放送する日曜洋画劇場もまだまだ捨てたもんじゃないなと思いました。淀川さんだったらどういう解説をしたでしょうか。「はい、アナコンダ。ヘビですねえ。大きな大きなヘビですねえ。まあコワい。これがうじゃうじゃと出てくる。まあ気持ち悪い。そしてこの監督。知りません」などとあの名調子が脳裏に蘇ります。誰か心ある方に淀川解説ジェネレータを作って欲しいと今思いました。映画の情報を入れると勝手にあの調子の解説をテキストで吐き出してくれるやつ。誰か心あるプログラマの方、ぜひ。