カジノロワイヤルの手帖

banの映画感想&小説漫画音楽路上日常雑感。

耳年齢

さる筋より「モスキート」というCD(非売品)を頂きました。人間の耳は加齢に従って高音域の可聴能力が低下してゆきますが、このCDはどこまで高い周波数の音を聴き取れるかによって、脳年齢ならぬ「耳年齢」を測定することができるという、ちょっと変わった音源です。早速挑戦。1トラック目は「60歳」ですが、いきなり強烈な純粋高周波で脳味噌の芯がキンキンするものの、余裕で聴き取れます。トラックが進むに従って「50歳」「40歳」「35歳」と遡る年齢。それとともに高周波も強烈になるので、あまり大きな音で聴くと「AKIRA」の鉄雄みたいな顔になるので要注意。「25歳」あたりになるともう音というよりはテレビを付けっぱなしにしてボリュームをゼロにしているような感じですがまだなんとか感知できます。次「23歳」。えらく中途半端ですが、ここが限界でした。もう聴こえまへん。よって耳年齢は25歳ということになります。ちなみにオイラ今年で36歳です。
職場のナイスミドルたちは大体このあたりの耳年齢でしたが、これが音屋という職業柄のものなのか、それとも一般的にこのくらいまでは聴こえるものなのか、もしくはたまたま剛の耳の者がウチの職場に集っていたのか、まあどれかは判りませんがなかなか面白いCDではあります。
このモスキート音、元々は耳年齢の測定用ではなくケータイの着信音として考えだされたものであり、若者がオヤジやオバハンに気付かれることなく携帯の着信を知るために作られたものなのですが、正直こんな頭が割れるよに刺激の強い高周波を満員電車みたいな至近距離で鳴らされたら、聴こえる身としては殺意の一つも芽生えそうな気がしないでもない。ある種の敏感な方々におかれては「また毒電波がワタシを…きいー」と危険なストレスのゲージがレッドゾーンに突入するのではないかという懸念も。そしてそこまでしてこっそり着信を知りたいのかおまいら。着メロ産業も、もはや行き着くところまで来ているのかもしれません。