カジノロワイヤルの手帖

banの映画感想&小説漫画音楽路上日常雑感。

オリーブとドライトマト

最近の愛読書は杉浦日向子の「ごくらくちんみ」ですが、これに出てくる珍味がどれもこれも旨そうなので手に入る範囲で買い求めて試してたりします。この正月に伊豆にいった祭はにがうるか(鮎の内蔵の塩辛)を買って試してみたり、居酒屋であんきもを見つけたりするとこれを試してみたり、という昨今。


で、週末買い物に出た際、輸入食品売り場でドライトマトのオリーブオイル漬けと、オリーブの酢漬けを見つけたので買い求めてみました。値段も手頃でしたし。合う酒はたぶんワインなんでしょうが、ちびちびやるにはむかないので、代わりにチンザノとジンを購入。


早速飲んでみましたが、オリーブの方は豊かなオリーブの香りと酸味、塩味が一体となってチンザノによく合います。ドライトマトのほうは…これはもの凄く濃厚ですね。かじると干しぶどうのような香りが広がりますが、味は濃縮されたトマトで、しかも塩味とオリーブオイルが合わさってイタリヤ〜ンな気分に。塩気が強いのでこれも酒が進む進む。気がついたらソファで眠りこけてて翌朝同居人に説教くらいました。


なお、「ごくらくちんみ」ですが、これは酒好きだった著者本人が試した東西の珍味の数々をテーマにした掌編小説集。単なる珍味のカタログ本にはとどまらず、酸いも甘いも噛み分けた大人が語る人生の一断面をちょっとずつ描き出していて、味わい深いです。酒好きの方にはおススメの一冊。


ごくらくちんみ (新潮文庫)

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