カジノロワイヤルの手帖

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「尾玉なみえ短編集 脳酸球」尾玉なみえ

尾玉なみえ短編集 脳酸球 (シリウスKC)
でました。なみえ待望の短編集第二弾!…というよりは、読み切り以上連載未満の半端な連作をまとめた作品集。大半が「燃えよセールス」「サルっ子ペペ」で、あとは読み切りが二本とインタールードにおまけのエッセイ漫画が少々、というニコイチのような内容。連載が長続かないという不遇っぷりが亢進して「打ち切り漫画家」の二つ名を持つなみえの魅力がいかんなく発揮された一冊。「燃えよセールス」は連載時になんでか読んでた記憶がありますが、正直雑誌掲載時の印象はパッとしませんでした。しかし再読するとじわじわ来る!じわじわ!むほほほほほ。おもろい。というまことに連載に不向きな作風です。因果です。


尾玉なみえについては「実は男説」「やっぱり女説」と諸説ありますが、この本の表紙はおさげのねいちゃんがこちらをガン見というソリッドなイラストで、「やっぱなみえは女なのか…?」と一瞬思ってしまいますが、作中にちりばめられてくるネタがミョーに男の発想ぽいのが怪しいです。