カジノロワイヤルの手帖

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どうしてもアレを思い出す『コンボイ』(1978)

監督:サム・ペキンパー。主演:クリス・クリストファーソン。トラック野郎のラバー・ダック(クリス・クリストファーソン)は今日も仲間のピッグ・ペン(バート・ヤング)、スパイダー・マイク(フランクリン・アジャイ)と無線でヨタを飛ばしながらテキサスの荒野を爆走していました。しかし宿敵の保安官ライル(アーネスト・ボーグナイン)にスピード違反で捕まって賄賂をむしり取られたうえ、ドライブインでは難癖をつけられたので仲間のトラック野郎たちと大暴れ。保安官一行をボコにし、大型トラックは一団をなして逃走を決め込みます。

 

 

国家権力に喧嘩を売ったかたちのダックに共鳴し、日頃警察の横暴に泣かされている各地のトラック野郎が「おめえは男だ」「おれもやるぜ」と次から次へ一行に参加。大型トラックの行列はいつしか大船団(コンボイ)と化してアメリカの荒野をひた走るのでした。が、嫁の出産のために離脱したスパイダーは警察に捕まり、黒人という理由だけで理不尽な暴力を受けます。コレを知ったダックはスパイダーを助けるべくトラックを駆って警察を目指すのでした。

 

 

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当時小学一年生くらいでしたが、なんか流行ってましたねえこれ。「コンヴォーイ」という決めのナレーションもなつかしい。70年代も遠くなりにけりです。今観ると、本邦が誇るトラック映画の金字塔『トラック野郎』シリーズと非常に通じるものがあります。二つ名で呼び合う荒くれドライバーたち。トラック一台のきままな旅稼業。警察は基本的に敵。無線トーク。粗野だけれど気はいい仲間たち。違うのはあちらのトラックが電飾でデコられていないところぐらいでしょうか。この映画と時をほぼ同じくして日本でも『トラック野郎』が大ヒットしていたのがまた面白い。トラック野郎の日米シンクロニシティ。

 

 

 

しかし監督がペキンパーなので、本邦の『トラック野郎』における鈴木則文の下ネタ上等ギャグ路線ではなく、アクションのハードさで攻めていくのが味わいの違いですね。おとくいのスローモーション演出を酒場の乱闘で延々と見せるという珍場面もあり。その他砂煙を巻き上げながらのトラック爆走シーンや、トラックによる突入とぶっ壊しなど、あちらのトラックアクションはスケールがデカい。

 

 

まあ圧巻なのは大型トラックが百台くらい集まったと思われる大行列ですね。この映画のおかげであっちのトラックってものは砂漠を行列をなして進むもんだという固定観念が出来ましたからインパクトはお強い。さらに事態が大きくなるにつれて、ダックの人気を利用しようとする政治家が絡んでくるあたりもあちらの味です。政治家を姑息な存在として描いてはいますが、その支持者は真面目な市井の人たちであるというところまで描いていて、生活の一部に政治活動が根付いているあちらの気風を感じます。

 


かくて警察署前にせいぞろいしたトラックたちは『ワイルドバンチ』の死の行進みたいになかよく並んだあとおもむろにカチコミを開始。トラックに乗ったままノーブレーキで警察署に出頭です。田舎の警察署を空襲のあとみたいにしたダックは追われる身となり、メキシコを目指しますがマムシのように彼を狙う保安官が橋の上でマシンガンを構えて待ち伏せ。そこにニトロを満載したダックのトラックが悲壮感を漂わせて突進していくのでした。このへんは流石にペキンパーのタッチが生きてますが、いかんせんそこにいたるまでの演出がちょっとゆるめなのでなんとなく雰囲気が牧歌的というか、本邦の『トラック野郎』との意図しないシンクロニシティを感じるのがなんとも。

 

 

 

これ、原作がなんとノベルティソング。小説とかじゃなくて歌ですよ歌。ヒット曲の映画化(例:『上を向いて歩こう』『神田川』『河内のオッサンの唄』など)は日本映画の得意技ですがあちらにもそういうのがあったんですねえ。で、男一匹トラック野郎のダックと宿敵の保安官ライルの因縁の物語が、ディスコ調カントリーミュージックという面妖なトラック(ダブルミーニング)に乗ったラップで語られるという、これ日本で言ったら浪曲みたいなもんですかね?劇中でもダミ声のラップがOPとEDに流れて当時のアメリカ南部の泥臭い雰囲気をいや増しています。このへんの下世話な感じもやはり『トラック野郎』を彷彿とさせるのでした。コンボーイ。

 

歌ってるのはC.Wマッコールという方だそうで

 

 

神田川

神田川

  • 関根恵子
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