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カジノロワイヤルの手帖

banのスットコドッコイ映画感想&小説漫画音楽路上日常雑感。

ボーン・アイデンティティー

ボーン・アイデンティティー [DVD]
監督:ダグ・リーマン主演:マット・デイモンマルセイユ沖でぷかぷか浮かんでいた土左衛門一体。通りがかりの漁船がそれを拾い上げるとまだ息があり、背中に二発銃弾を受け、臀部にはチューリッヒ銀行の口座番号が記録されたカプセルが埋め込まれていましたが、息を吹き返したぼくドザエモンことマット・デイモンは弱ったことに自分に関する記憶を一切失っておりこれは困った。自分は何者で何をやらかして海にプカプカ浮くハメになったのか。という自分探しの旅を始めると、なんかスイスやらパリやらアメリカ大使館の警察がやたら自分を追い回してくる。オイラ何者やねん!やたら格闘は強いし、危機センサーは藤岡隊長並みに鋭いし、チューリッヒの銀行に行ってみれば貸金庫にエラい額の現金と大量の偽造パスポートが預けてあるし…。というわけで自分探しの旅はあんまり知りたくない方向にずんずん向かうのであった。というアクション映画。


主演のマット・デイモンの正体は結局○○○なわけですが、それを念頭に置いてみても最初は全然○○○に見えない尻のブルーさが最初は大丈夫かと思いますが、いざアクションシーンになると身体にも格闘にもキレがあり、おおっやるなマット君!顔は文系青年なのに身体と動きは体育会系というアンバランスさが新しいかも知れません。


マット君を追うのはCIAなのですが、このCIAが次々と送り込んでくる殺し屋がまた味があってよろしい。安倍晋三似の殺し屋とか。なかでも寡黙な殺し屋「教授」を演じているクライヴ・オーウェンが「頼んだコーヒー来ないな」みたいなムッツリ顔面を崩さぬまま黙々とミッションをこなしてゆく様が印象深い。まだ世界的なスターになる直前の出演ですが存在感は抜群です。


一方マット君は知恵と実力と現金の力を駆使して自分を追い込んだCIAに逆襲をかけるのでした。しかしこの映画、マット君に追い込みをかけるCIAの情報収集能力(とにかくドコにいても個人情報をガンガン利用して居所を突き止めてくる)もさることながら、自分たちのトチリを隠すためなら何でもやるよ!生きてて気まずい人はドンドン消すよ!という奴らの非道っぷりが凄いです。まあ古今映画にてCIAが出てくるときは大抵うすら怖い陰謀屋という位置づけであることが多いですが、この映画のレベルまでくると政府の情報機関というよりはもはやテロリストに近い感じです。アメリカ映画が自国の諜報機関をこういうものすごい悪役として描く傾向にあるというのはちょっと興味深い皮肉ですね。そういうところも含め、面白かったです。