カジノロワイヤルの手帖

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フェノミナ

フェノミナ インテグラルハード完全版 デジタル・ニューマスター [DVD]

監督:ダリオ・アルジェント、主演:ジェニファー・コネリーゲームセンターCXの「クロックタワー」の回を観た同居人が何ぞピンと来たらしいので所蔵DVDを鑑賞。いやあ観るの久しぶりですがいつ観てもこの頃のジェニファー・コネリーはいい。いや今の熟女ジェニファーとか『狼たちの街』の時の悶絶肉体兵器ジェニファーもそれはそれでいいんですが、この頃のスレてないのにやたらフェロモンが出まくっているジェニファーは他に比する存在がないゆえに貴重。観賞用としてぜひ一家に一枚常備しておきたい。そういや最近はこういう色白で長い黒髪がキレイな娘ってあまり見ないですね。


それはそれとして映画は監督のお残酷趣味とかお猟奇趣味とか美少女を虐待してご満悦趣味とかが存分に発揮されていて大変ナイスなシロモノ。加えて「虫愛づる姫君」という童話めいた設定と、「不思議の国のアリス」を思わせるシーンが他のアルジェント作品にはないファンタジー色を生み出している点が異色です。どことなく編集がタルかったり話の筋がこむら返ってたりする点はお約束でありコレがないと逆にファンは不安になるという大事なポイントですのでそういうものと思って納得して頂きたい。不満なのは音楽で、一応ゴブリンが担当してるんですが、何がどう話がこじれたのかビル・ワイマンとかアイアン・メイデンとかが参加してて時折シーンに噛み合わないヘビメタがガンガン流れはるので古いファンとしては「いらんことすなや!」の一言も出るというものです。まあ逆にこのヘビメタの挿入が80年代ぽくはあるんですが…。


ところでそのゲームセンターCXの「クロックタワー」の回をオイラも観たんですが、ゲームの隅から隅までダリオ・アルジェントへのオマージュで溢れ返っていたのが実にナイスでした。音楽なんかモロにゴブリン節でやっぱり判ってる方が作ったんだなあと。愛を感じます。こういう愛の注がれたゲームっていいよなあ。この心意気を大事にしたいものです。